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2009年5月13日 (水)

薬理学と、in vivoの電気生理の実験と

精神科の治療の大きなウェイトを占めるのが薬物療法です。

どの受容体に作用するかはわりと分かっているのですが、実際に脳のどの領域で、どんな効き方をしているから目的の効果を得られるのか、というメカニズムは充分に分かっているわけではありません。

現場では「この薬をこれくらい処方したらこんな効果があった」という経験の積み重ねで主にやっています。もちろんそれで上手くいけば問題ないのですが、上手くいかなかったときにいかにトラブルシューティングするか、その精度を上げるためにはやはり薬理学な知識・理解が必要だな、とあらためて感じてきた今日この頃です。

薬を入れるというインプットと、気分とか行動とかが変わるというアウトプットの間には大きなギャップがあります。その間をイメージする大きな助けとなっているのは、5年ほど前にやっていたin vivo(生きている動物)の電気生理の実験です。

マウスに麻酔をかけ、脳に電極を刺し、一個一個の神経細胞の活動を測定していました。バルビツレート麻酔で眠らせると大脳皮質の細胞はシーンと静まりかえっており、麻酔が切れてくると神経細胞が徐々に活動するようになってきます。麻酔が切れてマウスがバタバタするようになると、また麻酔を足して、というふうに、意識レベルと脳の活動を並行して観察していたことは貴重な経験であり、それこそが生理学の醍醐味だと思います。

そのときはマウスの気管切開をしたり、脳を傷つけないように薄い頭蓋骨を剥がしたり、皮膚を縫合したり、とミニミニサイズの外科手術を毎日のようにやっていました。

私自身は経験ないのですが、同じ研究室にはネコの電気生理の装置もあり、人工呼吸器をつけながら3日間、交代で記録を取り続けていたこともあったそうです。

病院で一人当直をするようになり、救命処置、特に挿管できるなければ、と感じ、そろそろ他の病院の麻酔・救急に週1回習いに行こうと思っています。それもあって、マウスに麻酔をかけていろいろ処置をしていたころのことを思い出しました。

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