認知療法のセミナー
認知療法は、薬物療法と並んでうつ病の治療に有効だと言われていますが、なかなか手がつけられずにいました。認知療法で有名な鳴門教育大学の井上和臣先生の講演があると知り、聴きに行ってきました。100人の定員は満員で、コメディカルの方が多かったようです。
認知療法のごく基本的な定義から始まり、主要なコンセプトの説明、思考記録表(いわゆるカラム法です)を実際にやってみる、という入門コースでした。内容は、上記の井上先生のホームページでカバーされていると思います。
一流の先生から基本をじっくり説明していただくのが、芸の上達へ一番の近道だ、と実感しました。認知療法はきちんと型を覚えれば(個人のセンスを問わず)一定の水準まで行けそうなので、引き出しの一つとして身につけたく思いました。幸い、研修会、勉強会が増えてきており、早速、大阪での研修会に申し込みました。原田誠一先生も認知行動療法の第一人者です。
認知療法になかなか手をつけられなかったのは、正式のやり方ではかなり時間がかかり(たとえば1クールは週1回1時間を半年)、通常の診療では困難だからです。しかし、臨床心理士にお願いするにも適応の可否を判断する必要がありますし(アメリカではだいたい臨床心理士が行っているそうで、日本でもそうなることでしょう)、そこで得たノウハウは日々の診療にも生かせるでしょう。精神病院で重症の患者さんばかり診ていると、bio-psycho-socialのうちpsychologicalの部分が疎かになってしまうため、てこ入れしたいと思います。
多くの引き出しを持ち、適切な手法をタイミング良く使えること、それが(臨床医を含めた)問題解決のプロのあるべき姿だと私は思います。


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