「ふつう」をデザインする
ここ3か月ほど、デザインの本をよく読んでいます。
山口周 ニュータイプの時代
原研哉 デザインのデザイン
いろいろ読んでいると、私が今やろうとしていることは、デザインすることなのだと気づきました。何をデザインしているかというと・・・というのは後ほど。。
特にインパクトがあったのは、「新美の巨人たち」(テレビ東京)という番組のマルニ木工&深澤直人「Hiroshima」という椅子を取り上げた番組
https://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/backnumber/index.html?trgt=20201121
地方にある経営の傾いた木工会社が、デザイナーの協力を得て、すぐれた椅子を完成させ、あのアップルにも大量に納入されるというサクセスストーリー
虚飾を排し、無駄をそぎ落とした美しさ、それに座り心地の良さを兼ね備えた椅子をデザインしたのが、プロダクト・デザイナーの深澤直人さんです。
深澤直人さんの著書「ふつう」「デザインの輪郭」を読むと、じつはIDEOから独立した著名なデザイナーでアップルのクリエイティブ・ディレクターとも親交がある人でした。
「ふつう」を突き詰めた「スーパーノーマル」とは、じつは概念の中心でありながら、すぐには見えてこないものです。平凡ではなく美しさ、それもこれ見よがしの美しさではなく、日常生活に収まる美しさや喜びを備えているのが条件です。それを深澤氏は狂気をもって追究しておられるようでした。
深澤氏は無印のデザインや開発に携わっておられたり、日本民芸館の館長をされたり、というのも納得がいきます。
最近も、NHKのデザイントークス+という番組に出演されていました。https://www.nhk.jp/p/ts/E1XN86K6YE/episode/te/9QXXMN84PQ/
Hiroshimaの次の世代の椅子として、Takoという椅子を作られたそうです。欲しいなあ!
https://webshop.maruni.com/fs/maruni/c/tako
私がずいぶん昔から考えているのは、「スーパーノーマルな医療とは?」ということです。もちろん凡庸ではなく、やるべきことを、過不足なく遂行するというイメージ。精神科医の場合、薬はガイドラインがあるとして、「ふつうの精神療法」とは?という疑問をここ10年くらい考えてきました。
それを視覚化し、誰にも提供できる体制をデザインする、というのが、今、書こうとしていることです。
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