Born in the USA
アメリカの勉強をしています。主にプラグマティズムについてです。論文のディスカッションを書いているうちに、そこがキモだとわかってきたためです。たぶん、精神療法をプラグマティズム(主にデューイ)の観点からみました、という論文になりそうです。意外といえば意外ですが、ストンと腑に落ちるところがあります。
プラグマティズムで重要なのは、合理的思考と(アメリカ的な)キリスト教の関係です。
森本あんり先生が「アメリカというのは科学とキリスト教を2つの中心とする楕円構造をとっている」と述べておられるとのこと(橋爪・大澤の「アメリカ」から孫引き)。それを押えないと、トランプのアメリカを理解できなのです。
では、日本でキリスト教の代わりとなるのは?次の課題です。
世界サブカルチャー史「アメリカ 葛藤の80’s」を見ました。正確に言うと、まだ前半だけですが。
印象に残ったのは、ブルース・スプリングスティーンの"Born in the USA"は、けっしてアメリカを称える歌ではないということ。
歌詞がなかなかすごくて、貧しい若者がベトナムに送られて、きょうだいがベトナムで亡くなって、帰国しても酷い扱いを受けて、という内容。その合間に、"Born in the USA"と叫ぶ姿に泣けてきます。
ロナルド・レーガンは、大統領選挙で愛国心を煽るためにこの曲を使ったとのこと。曲の意味を曲解して、という解釈もありますが、レーガンはわかって使ったんじゃないかな。単純なメッセージよりも、「葛藤を抱えながらも前に進もうよ」というメッセージの方が、国民に刺さるということと。
| 固定リンク
コメント