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2023年3月23日 (木)

家族の心配より患者の気持ち

2023年3月21日 日経新聞朝刊 28面 医療・健康欄

写真家の幡野広志さんという方が、興味深い体験談を書いておられます。

癌になると、周囲からたくさんの人がお見舞いの電話を掛けてくる。

だいたい電話をかけてくる側が、自分の病気か家族の病気を話し、病気になった人が話を聴く立場になる。

詐欺まがいなインチキ医療を紹介してくる。

宗教の勧誘が押し寄せる。

「癌」という漢字のように、たくさんの口が山ほど押し寄せてくる病気のように感じられる。

結果として、電話番号を解約し、インチキ医療を紹介する人と縁を切り、親とも縁を切ったと。

 

人生が有限であることを突きつけられ、何に価値を置くかを問い直した結果の行為なのでしょう。

似た悩みをお持ちのがん患者さんとお会いしていたので、ストンと腑に落ちた気がしました。

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