テトラミド
最近、知的障害児の施設の外勤を担当することになりました。てんかんは小児科の先生が主に診てくださっており、精神科医として不眠、不穏、興奮、逸脱行動、等の精神症状に対する薬物療法を行っています。
ほとんど前医の処方を継続していますが、時々、新たな問題が出てきて対応を迫られます。決まった治療法があるわけでなく、普段の診療以上に手探りです。ちなみに、この子たちに処方されている主な薬を挙げてみると、テグレトール、レボトミン、リスパダール、ジプレキサ、ピレチア、コントミン、など主に鎮静系の薬が並んでいますが、法則性はなさそうです。
最近、てんかんと重度の知的障害がある子の不眠の相談を受けました。目を離すと、夜中に外に出て行ってしまうとのことでした。デパケン、マイスタンあたりを飲んでいて、前医がサイレースを出していたのですが効果乏しく、私がユーロジンを追加してもイマイチ、レボトミンも効かず、ベゲタミンを15歳の子供に使うのも嫌だな、と思って、ダメもとでテトラミド30mgを試してもらいました。これがよく効いて、しかも朝はすっきりしているらしく、先生も目を丸くしておられました。こういう時は臨床医冥利に尽きます。
いちおう理屈はあって、てんかんの薬はだいたいGABA系に効くのでベンゾジアゼピンは効きにくいだろう、レボトミンが効かないということはドーパミン(D2受容体)もダメだろう、なら、ヒスタミン(H1)でもターゲットにするか、と考えてテトラミドを出したのです。
実は、2ヶ月ほど前、歯が痛くてPLを2包飲んだらものすごく眠くなって、次の日は昼過ぎまで仕事になりませんでした。成分を調べたらピレチアが入っていたのでした。ピレチアはベゲタミンの中にも入っています。ピレチアは抗コリン作用もあるので私はあまり使いません。
それに対して、テトラミドはうつの人の不眠にけっこう使います。ベンゾジアゼピンと違って習慣性がないと言われています。子供にも使えるようです。








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